FXはルールを守れば勝てるというけどルールって何?
FXで勝てない方の多くは、ルールがしっかりとしていないから、トレードルールが定められていないから勝てないと感じていることもあるかもしれません。
実際にFXで勝つためにはルールをしっかり決めてルール通りにトレードをしましょうなどと書かれていることもあります。
例えばエントリーのルールを決める、損切りのルールを決める、資金管理のルールを決めるなどといったものですが、それを守れば大きく負けることはないといったような内容も見受けられます。
その文章だけを読めばたしかにその通り、よし今からルールを定めようと考えるかもしれませんが、少し待ったほうが良いです。
ルールを定めるだけで勝てたら苦労しない
ルールというものがどのような内容を指すかは分かりませんが、ルールは定めたところで破るものです。
これは誰でもそうなので、FX経験が浅い自分が未熟だからというわけではありません。
トレードには感情がどうしても入ってきてしまうので、感情によって揺さぶられればルールというものは破られてしまうのは仕方がないことです。
そもそもがルールを定める、ルール通りにトレードをするだけで勝てるほど、FXというものは簡単ではないのです。
損切りのルールを定めても難しい
よくあるトレードルールとしては、損切りはいくらまでと決めるなどというものがあります。
これはしっかりとした検証やデータに基づくものであれば別ですが、ルールに従った機械的な損切りというのはうまくいかない場合が多いです。
うまくいかずに損切りが増え、損失が重ねれば上で触れたように感情によってルールを破ることになり、結局は暴走して無茶なトレードを繰り返してしまいます。
そうなることは目に見えているので、損切りに関するルールというものをガチガチに決めてもどうにもならないのです。
気を付けたい点ぐらいは決めておくべき
それでも、自分の中でも危険パターンというのは知っておいたほうが良いでしょう。
こうなったときにこうなりやすい、こういう負け方をするとさらに負けが加速するなどが分かっているなら、ルールとして定めるわけではありませんが、そのような状況になりそうなら注意をするなどです。
勝つためには負け方も知っておかなければならないので、自分の中での負けパターン、暴走パターンをしっかりと把握して、それを避けること収支を上げていくうえでは重要なことです。
もしそれが曖昧な取り決めだとすぐに暴走してしまうと分かっているなら、例えば一日にいくら負けたらやめる、何連敗したらやめるなどとルールとして定めるのもありかもしれません。
ただ、それだとせっかくのトレードチャンスを逃すことにもなりかねず、ルールで固めてしまうとどうしてもトレードがしにくくなるという欠点があります。
ルールではなく自分のスタイルとして確立したい
勝っているトレーダーはしっかりとしたルールを持っている、ルールを決めてそのルール通りにトレードをしているとイメージされるかもしれませんが、意外にもそんなことはありません。
むしろガチガチにルールで固めているトレーダーのほうが少ないと言えるほどで、多くはそれまでの豊富な経験から、自分のスタイルとして確立したものをもとにしてトレードを行っています。
例えば上で触れた負け方の件にしても同じです。
ちょっと負けてるな、感触が悪いなと感じられれば、いったんは画面から離れて散歩をする、シャワーを浴びるなどで気分を切り替えるという方は多く、これは別にいくら負けたから、何連敗をしたからとルールで決めているわけではありません。
あくまで感覚の話で、その感覚が1回の損切りでそうなることもあれば、4回や5回と損切りが続いてからそうなることもあります。
これを例えば3連敗したら気分転換をするなどと決めてしまうと、どうしても気分的にも良くないという部分が出てきます。
ルールで決めると「やらされている感」が出てしまう
トレードというのは誰かにやらされるものではなく、あくまで自分自身の判断によって行うものです。
トレードをするもしないも自分次第で、それがルールによって縛られ、強制力を持たせてしまうと自分の判断ではなくルールによってトレードをさせられていることになります。
これは非常にストレスが溜まることで、ただでさえメンタルにダメージを負うトレードにおいて、さらにルールという余計なメンタル面での負担が出てきてしまいます。
トレードはなるべくリラックスをして行わないと良い結果にも繋がらないので、ルールによるメンタル面への負担、ストレスの蓄積というのはできれば避けておきたいものなのです。
ルールを決めるなら別の決め方のほうが良い
FXにおけるルールと聞くと、あれはダメ、これはダメといった禁止事項を定めたものをイメージします。
これはトレードをするチャンスを逃すことにも繋がるので、どうしてもルールを定めたいのであれば、前向きなルールとしたほうがストレスもありません。
例えば、「こうなったらやってみる」や「こういうときは積極的にやる」など、前向きなルールであれば自分の判断を妨げることはなく、ストレスにもなりません。
そもそもがトレードルールを守れば勝てるということ自体が間違っているので、ルールによって禁止事項を定めてもどうにもならないのです。
守れもしないルールを決めたところで何の役に立つこともありません。