低スプレッドで人気のDMMFXはスキャルピングにはあまり向いていない可能性
DMMFXは非常に狭いスプレッドと初心者でも取っ付きやすいサービスで人気のFX口座ですが、すべての方に向いているというわけではありません。
スプレッドも狭く当然ながら取引手数料も無料、それでいて口座開設から取引開始までにかかる時間も短いので、スペックだけを見ればかなり優れた口座です。
しかし、DMMFXはその狭いスプレッドを生かしたトレードには向いていないという側面があります。
特にスキャルピングのトレードスタイルで相場に挑む方には、DMMFXは向いていない可能性があるのです。
短期的な取引は約款に反する可能性
DMMFXは各通貨ペアのスプレッドが非常に狭いので、短期間で何度もトレードをして細かな収益を積み重ねるスキャルピングに向いている口座に思えます。
PCツールを見ても「DMMFX PLUS」なら注文パネルをツールから独立できるので、MT4でチャートを見ながら独立させた注文パネルで素早いトレードといったこともできます。
しかし、DMMFXは店頭外国為替証拠金取引(DMM FX)約款の第7条で、
「(9) 短時間での注文を繰り返し行う行為」
を禁止事項として定めています。
ここでいう短時間での繰り返しの注文がどの程度を指すのかは明確にはされていませんが、スキャルピングトレードを行って口座が凍結されてしまったとしても、何の文句も言えません。
DMMFXでトレードをする方は口座開設をする際に約款、規約等には当然ながら同意しているので、DMMFX側が約款に反していると判断すれば、口座は凍結される可能性があります。
仮に凍結がされてしまうと、以後はDMMFXでのトレードはできなくなります。
ただ、口座に入れているお金は出金ができるので、一時的に手続きが止まる可能性はありますが、口座に入れているお金が没収されるなどはありません。
このあたりは国内口座だからこその安心感です。
口座凍結のリスクさえ避けられれば非常に優秀
どの程度なら約款に反しないのかは分からないので難しいところですが、そこまで細かく短時間で注文を繰り返さないのであれば、DMMFXはとにかく優秀な口座となります。
スキャルピングとまではいかなくてもデイトレードの範囲であれば、口座凍結のリスクはそこまで気にしなくても良いかもしれません。
そのリスクさえ避けられれば、低スプレッドと使いやすいツールは魅力的です。
PC版トレードツールも2種類が用意されているので、それぞれの特徴をざっとあげてみます。
DMMFX PLUS
「初心者から上級者まで納得の万能型取引ツール」と書かれている通り、誰でも使いやすいのは間違いありません。
特にクセのない操作性で、見たまんまですぐにトレードができます。
とは言ってもFXのチャートはMT4で見るのが基本のため、実際にはツールの使い心地というのはどうでもよかったりもします。
業者のチャートを見るよりもMT4でチャートを見たほうが確実に分析がしやすいので、何か特別な事情でもない限りは、MT4を使わない理由がありません。
そのため、各業者のツールに求められるものというのは、MT4を見ながらでも注文が出しやすいか否かです。
その点でDMMFXのDMMFX PLUSなら、上でも書いているので繰り返しになりますが、注文パネルをツールから独立させられるので便利です。
注文パネルに限らず各ウィンドウはそれぞれ独立ができ、ツール全体をモニターに表示しなくても、必要なウィンドウだけ出しておけます。
ツール全体を出さなければいけないとなると画面の整理が面倒になりますが、注文パネルだけ出すなら画面の端に置いておけばよいので、とにかく使いやすいのです。
注文パネルなどの独立が可能かは、DMMFXに限らず、各業者のトレードツールを選ぶ上で重要なポイントとなります。
DMMFX STANDARD
注文パネルの独立はできませんが、注文をするだけに特化したようなシンプルなツールです。
DMMFX PLUSほどの情報量はツール内にはなく、ちょっとチャートを確認して注文をするという使い方に留まります。
ただ、それならDMMFX PLUSを起動してMT4を見て、注文パネルを独立させれば良いだけなので、実際にはDMMFX STANDARDの使い道はあまりない気がします。
極端な話、チャートもまともに見ずに注文をするなら、より手軽なスマホアプリを使えば良いだけです。
MT4は何らかの事情で使えない、使いたくない、でもシンプルに注文をしたいという限られた状況であれば、もしかしたら使い道があるかもしれません。
CFDのトレードツールはイマイチ
DMM証券ではDMMFXの他に、株やCFDのトレードも可能です。
CFDとは各国の株価指数や金、銀、原油などのトレードとなり、言ってみればFXと似たようなものです。
DMMFX口座を開いていれば早い手続きでCFD口座も追加開設ができますが、CFDのトレードツールはFXのように注文パネルの独立ができません。
CFDに用意されているツールはDMMCFD STANDARDとDMMFX BASICとなり、STANDARDはDMMFX STANDARDのCFD版といったところで、BASICはそれをさらにシンプルにしたものです。
CFDはFXほどの参加者がいないこともあり、ツールもそこまで力を入れていないという印象です。
基本的な使い方は公式を見るのが早い
この画像はDMMFXにログインをした後に表示がされるものの一部です。
DMMFX、DMMCFDのツールはインストール不要のタイプで、ここからツールの起動、および口座の入出金やパスワードの変更などが行えます。
ツールの使い方に関してはログインをせずに見ることもでき、トレードツールの使い方などを詳しく知りたければ公式サイトを見るのが手っ取り早いです。
トレードツールの使い方などを公式画像を用いて説明をしているサイトがその辺にたくさんありますが、隅々まで見る意味はあまりありません。
それらのサイトは公式を見れば分かるようなことをひたすら長文で書いているだけなので、はっきりいって隅々まで読んでも時間の無駄です。
基本的な使い方などはDMMFX公式サイトを見れば事足りるので、余計な説明などは見るに値しないのです。
スワップポイントはマイナススワップに注目
同じくスワップポイントも公式サイトのスワップカレンダーを見るのが確実ですが、その際に気を付けておきたいのがマイナススワップです。
DMMFXはプラススワップに特に不満はなく、スワップが目立って低いということはありません。
しかし、マイナススワップは比較的に大きくなる通貨ペアもあり、スイングトレードをする場合には注意が必要です。
プラススワップ側でしか持たないなら別ですが、マイナス側で持つ場合もある、スワップは補助的な扱いでスイングをするといった方は、マイナススワップで他の口座と比較をしたほうが良いです。
プラススワップはそこまで変わらない場合が多い
DMMFXにしても他の口座にしても、一部の高金利通貨を除くとプラススワップには大きな違いがない場合が多いです。
スワップポイントで比較をしても意味がなく、このあたりのことに関してもその辺のサイトでは書かれていなかったりします。
スワップ狙いのスタイルならまだしも、スイングトレードでスワップを気にするぐらいであれば、正直なところは高金利通貨のスワップを知ったところであまり意味がありません。
リスクが高い高金利通貨をスワップ目当て以外でスイングをするのはあまりにも難しいため、高金利通貨のスワップ比較というのは実際には何の意味も成しません。
それよりも重要視すべきは、主要通貨ペアのマイナススワップなのです。
その点で、DMMFXはマイナススワップを気にする方には少し向いていない可能性がある口座となります。
ただ、DMMFX以上にマイナススワップが痛い口座もあるので、目立ってスワップの条件が悪いというわけではありません。
総合的に見たDMMFXの評価
様々な面から見たDMMFXの評価としては、初心者には文句なく使える良い口座といった位置付けではないでしょうか。
上級者はスタイルによりますが、スキャルピングには約款の関係上どうしても不向きで、本格的なスイングをするにも主要通貨ペアのマイナススワップが気になります。
FXをこれから始めるといった方の口座であれば何ら不満なく使えるので、まずはどこかの口座を開設してFXを始めたい、とりあえずやってみたいというのであれば、DMMFXで困ることはありません。
1,000通貨単位には対応をしていないのである程度の証拠金が必要になりますが、それでも必要な証拠金は通貨ペアによって5万円前後です。
その資金だけあれば口座開設後、すぐにDMMFXでトレードが可能です。
口座開設も郵送不要でスマホからですぐに行えるため、これからFXを始めるという方は、キャッシュバックキャンペーンも利用しつつ口座開設をしてみると良いでしょう。