FXは危険だからやめたほうがいい、儲からないからやめておけという人もいます。
たしかにリスクがある金融商品であり、誰もが儲かるものではありませんが、だからといってやめておけというのも違います。
ただ、FXには向き不向きがあるのも事実です。
人によってはやめたほうがいい場合もあるので、FXはやめたほうがいいと言われる理由や、向いている人と向いていない人の特徴も知っておくと良いでしょう。
FXは危険だからやめたほうがいい、儲からないからやめておけという人もいます。
たしかにリスクがある金融商品であり、誰もが儲かるものではありませんが、だからといってやめておけというのも違います。
ただ、FXには向き不向きがあるのも事実です。
人によってはやめたほうがいい場合もあるので、FXはやめたほうがいいと言われる理由や、向いている人と向いていない人の特徴も知っておくと良いでしょう。
目次
ドル円 | ユーロ円 | 取引単位 | キャンペーン |
---|---|---|---|
0.2銭※ | 0.4銭※ | 1万通貨 | あり |
FXはやめたほうがいいと言われる主な理由は、以下に挙げるようなものがあります。
それぞれにはたしかにしっかりとした理由があります。
やめておいたほうが理由だけを見れば、FXはやらないほうが良いのではないかと感じるかもしれません。
FXは9割の人が負けていて、勝ち続けている人は1割ほどしかいないとはよく言われます。
この数字を見ればFXは勝てないしやめておこうかなと感じるかもしれませんが、9割の人が負けているという明確なデータソースは見当たりません。
FXは株とは違い、長期で持っていれば何とかなることが多いという金融商品ではないため、株に比べると勝ちにくいのは事実です。
また、FXはゼロサムゲームの性質が強いことからも、FXは勝てないからやめておけと言われることが多くなっています。
参加者の得点(利益)と失点(損失)の総和(サム)が「0」(ゼロ)になるゲームのこと。「ゲーム理論」と呼ばれる経済理論のひとつです。外国為替取引の場合、2国間の為替の取引を行うので市場全体が上がるということはあり得ず、一方の為替レートが上がれば、もう一方のレートは必ず下がることになるため、ゼロサムゲームとなります。
ゼロサムゲーム|三井住友DSアセットマネジメント
FXの特徴として、口座に入れているお金よりも大きな金額で取引できる「レバレッジ」があります。
実際のお金よりも大きな金額での取引となることで、レバレッジをかけすぎると当然ながらリスクは増大します。
たくさん取引できるからとリスク管理をせず、最大レバレッジまで売買をすれば、すぐに大きな損失を抱えることになります。
しかし、しっかりとリスクと資金の管理を行いつつレバレッジをうまく使えば、非常に高い資金効率で取引ができるようにもなるのです。
リスクが高くなるのは事実ですが、その代わりに高いリターンも期待できるため、リスクとリターンのバランス次第と言えます。
FXは株とは違い、基本的に24時間レートが動いています。
ポジションを持っている状態だと夜も気になってしまって寝付けない、寝てもすぐ目覚めてしまうなど、生活リズムが乱れる可能性があります。
仕事中もレートが気になってしまうなどで、何かと生活に影響を与える可能性があるのも事実です。
そうならないためには、レートが逆行してしまったときのためのストップロスの逆指値注文を入れておくのが有効です。
また、相場が見れないときはポジションを軽くするなどすれば、生活リズムを大きく乱すこともなくなるでしょう。
FXは人による向き不向きが出る傾向にあります。
以下に該当する方はFXに向いていない可能性があるので、FXを始める際には特に注意が必要です。
向いていない可能性があるからといって、FXをやめておいたほうがいいというわけではありません。
やっていくうちの自分なりの勝ちパターンが見付けられる可能性もあるので、とりあえずは始めてみるのも良いでしょう。
ただし、その場合には少額からで、負けてもいいようなお金でFXを始めると安心です。
FXは元本保証の金融商品ではありません。
上で触れたレバレッジによって一度の取引で大きな損失を被る可能性もあるため、高いリスクを抱えた取引をしたくない方には不向きです。
取引をする通貨ペアによってはボラティリティ(値動き)が大きくなるため、資産変動のリスクが増します。
特にポンド円やポンドドルなどは一日に数円や数ドルも動く場合があり、資産も目まぐるしく動くことになるので、大きなリスクを抱えたくない方には不向きと言えます。
FXは積み立てを行うような取引ではないため、コツコツ増やすような長期目線での投資には向いていません。
以下のチャートは日経平均株価とドル円レートを、2013年7月から2023年7月までの10年間で比較したものです。
浮き沈みはあっても日経平均株価は年月とともに上値を伸ばしているのに対して、ドル円レートは2022年から2023年にかけての歴史的な円安(ドル円レートの上昇)を除くと、長期間にわたってレンジで推移をしているに過ぎません。
長期的にコツコツ増やすにはFXは向いておらず、どちらかと言えば投資というよりも投機に近い性質があります。
※ 参考:貯蓄と投資・投資と投機の違い|一般社団法人 全国銀行協会
FXは二国間の通貨ペアの取引となることで、長期投資をするなら両国の経済情勢はもちろんのこと、影響を与える関係各国の情報も求められます。
非常に高いレベルでの分析が必要となることもあり、FXは長期投資には向いておらず、コツコツ増やしたい方にもあまり向いていないと言えます。
FXの売買判断は自分自身で行わなければなりません。
自分で判断できず、SNSで見かけるインフルエンサーなどの情報をもとにして売買をする人は、FXにはあまり向いているとは言えません。
FXに限らず投資投機全般に言えることですが、売買に伴う損失は全て自分の責任であるため、売買判断を他人に委ねることは避けるべきです。
また、SNSでは投資詐欺も多く見受けられます。
他人の投資判断ばかりを追ってしまうとこういったものに引っかかる可能性も高くなるので、売買判断は全て自分で行えないとFXは難しくなります。
FXはやめたほうがいいと言われますが、以下に該当をする方の場合には、やめたほうがいいとは言えない可能性があります。
FXに向いている可能性が高く、適正によっては勝てるトレーダーになる可能性を秘めているためです。
特に、少ない元手から成り上って最終的に大きく勝ちたい人、それに向かって継続して努力ができる人は、FXに向いている可能性があります。
FXをやり始めたときは苦難の連続であるため、それを耐えられる我慢強さ、辛抱強さがあると尚良いです。
FXは最大25倍のレバレッジにより、少ない資金でも高い資金効率で取引ができます。
そのため、元手の資金が10万円だけという人でも、最大で250万円までの取引ができるようになっています。
その代わりにリスクも増大するため、しっかりとリスク管理と資金管理もしなければなりません。
ただ、もともとの資金が少ない状態で始めれば、仮に損失が出たとしても大きな問題にはなりにくいです。
10万円でFXを始めて大きく負けて1万円になってしまったとしても、この損失でこの先の生活が破綻してしまうような金額ではありません。
これがいきなり500万円で始めて、同じように減らして残額が50万円になってしまうのとでは、金額の大きさが異なります。
そういった面で考えても、少ない資金なら成り上がりたい、あまり大きな金額は用意できないけどそのうち大きく勝ちたいというやる気のある方には、FXは向いている可能性があります。
FXで勝てるようになるためは、ある程度の経験がどうしても必要です。
最初のうちは不思議とビギナーズラックのようなもので勝てることがありますが、はじめから継続して勝ち続けられる人はほとんどいません。
FX取引を重ねて経験を積み、その経験を基に少しずつ自分のスタイルを確立しないと勝てるようになりません。
継続して勝てるようになる期間は人それぞれで、早い人であれば数か月、遅い人では数年間も下積み時代があります。
下積み時代があったからといって勝てるとは限らず、それでも勝ちを信じて我慢強く続けられる人は、FXで勝てるようになる素質を秘めています。
勝てない期間は当然として、勝てるようになってからもFXでは常に自分の取引を振り返り、分析をする必要があります。
自分の取引内容をしっかりと記録するところから始まり、相場がない週末などに振り返って常に反省や改善の繰り返しです。
FXで勝つために本来必要なのは、チャート分析ではなくこういった自分自身の取引の分析です。
負けた取引を振り返り、反省をするのは苦しいものですが、それを堪えてしっかりと分析して改善に繋げられる人は、FXで勝てるようになる可能性があります。
FXをやったことを後悔しないためにも、最初はリカバリー可能な範囲で始めるのが基本です。
いきなり貯金の全額を入れてFXをやるなどは避けてください。
失敗するものだと思って始めないと、FXなんてやるんじゃなかったと後悔することになってしまいます。
FXに使うお金は必ず余剰資金にしておかなければなりません。
なくなっても生活に支障をきたさない金額で取引をするべきで、例えば貯金が100万円あるなら、そのうちの10万円だけでFXを始めてみるなどです。
FXのやり始めはほぼ負けると考えておけば、入金したお金はなくなるものとしての覚悟もできます。
いきなり増やそうとして、全額を入れるなどすると全てを失ったときに立ち直れなくなるので、まずは余剰資金で、なくなっても問題がないお金でFXを始めるようにしましょう。
1回の取引あたりでも、または1日あたりでも、最大損失を決めておくのは後悔をしないための重要なポイントになります。
1回の取引での最大損失を決めておけば、その損失から逆算して取るべきポジションの量や損切りの幅が決まります。
損失幅を決めておかないと、想定外にレートが動いたときに損切りができなくなる可能性があります。
また、負けが続いたときに熱くなってしまい、1日トータルで大きな損失につながることもあります。
これを避けるためにも、1日の最大損失額を設定しておくことで、想定以上の大きな損失を防ぐことができるようにもなるのです。
損失が重なって資金が減ったときに、負けた事実をカバーしようとすぐに減った分を入金してしまうのは避けたほうが良いです。
以下のようなことをやってしまうのは特に注意が必要です。
このやり方だと、資金を減らしたトレードの反省よりも、資金を減らした事実から目を背けてしまう場合が多いです。
また、損失額もしっかりと記録しないと、トータルでいくらマイナスになってしまったのかが把握しづらくなるのも注意すべき点となります。
資金が減ってからの追加入金は、一度退場をしているのと同じような意味を持ちます。
FXの場合には、レバレッジを全力でかけない限りは、最低限のポジションを持つ資金さえ残っていれば同じように取引ができます。
ポジションが建てられなくなるほどに資金が減った場合には、一度全てリセットしてやり直しはありです。
そうではなく、口座資金が減ったのが嫌で減った分を追加入金してしまうと、総入金額が膨れ上がってしまいます。
気が付いたときには大きな損失になっていることがあるので、追加入金は最終手段と考え、中途半端に都度入金をしたりしないほうが良いでしょう。
FX取引自体はリスクをしっかりと知っておけば、やめたほうがいいというわけではありません。
しかし、以下のようなFXに関することに関しては注意が必要であったり、やめておいたほうがいいものもあります。
これらはトラブルのもとにもなりかねず、FXなんてやらなければよかったとなる場合もあるほどです。
つまらないトラブルに巻き込まれないように、FXに関するやめておいたほうがいいこともしっかりと知っておきましょう。
SNSで多く見かけるのが、高いレバレッジや入金ボーナスを謳う海外のFX会社です。
海外FXは日本国内の規制の適用を受けないことで、国内ではできないような高いレバレッジでの取引を可能としています。
少ない資金でFXを始める方には魅力的に映るかもしれませんが、海外FXには様々な問題点があります。
代表的な問題点は次の通りです。
日本国内でFXを含む金融商品の取引を行う場合には、金融庁での登録が必要です。
外国為替証拠金取引は、金融商品取引法の登録を受けた業者でなければ行うことができません。無登録業者からの勧誘にご注意ください。
いわゆる外国為替証拠金取引について:金融庁
国内のFX会社は当然ながら登録をしており、金融庁のお墨付きの業者となりますが、海外FXは登録をせずに日本国内で事業を行っているため、きわめてグレーに近い業者であると言えます。
無登録業者であることの問題点は、日本国内の法律や規制を守らないことで、顧客から預かっている資金の管理が不透明であったり、取引システム自体に大きなリスクを抱えている可能性があります。
いわゆる「ストップ狩り」と言われるようなこともあるほどです。
また、取引で利益を上げて出金をしようとしても、何らかの理由を付けて出金が拒否されることがあります。
出金ができたとしても、国内の銀行口座に出金をする場合には、銀行からどのような資金なのかの確認が入ることもあり、何かと面倒になるのも大きなデメリットです。
国内のFX会社ではそういったことはありません。
クイック出金などに対応をしているFX会社なら、一定額まで即銀行口座に出金され、当然ながら銀行からの確認の連絡等も通常はありません。
SNSにはFXで大きく勝っていると見せかけるような画像や、札束を見せびらかすアカウントが多く見受けられます。
これらのアカウントはLINEグループ等への誘導を行っており、LINEグループ内では「サクラ」とともに高額の情報商材等の販売に巧みに誘導することが多いです。
FXで勝てない時期が続くと、どうしてもこういったものに目がいきがちです。
しかし、冷静に考えてみれば分かるように、例えば自分がFXで勝てるようになったとして、その手法をSNSやLINEグループで無料で提供するなどあり得るはずがないのです。
SNSでの利益報告や桁の大きな口座残高の画像は、今の時代は誰でも簡単につくりだせます。
画像の数字を改ざんをするのは容易く、静止画の数字はまず疑ってかかるべきです。
また、最近では動画で収支画像をアップするアカウントもありますが、動画であっても以下の方法でいくらでも作り出すことが可能です。
2つの口座で両建てをすることで、プラスのポジションだけを見せることができます。
国内のFX会社ではツールごとに取引履歴の画面が異なるので使えませんが、海外FXの場合には同じプラットフォームとなっていることが多く、異業者での両建てをしても分かりません。
両建てをすることでスプレットやスワップ分の損は出ますが、高い情報商材が一つでも売れれば十分に元が取れるコストであるため、こういったものも一切信用しないほうが良いでしょう。
上に挙げたのは、FXの取引以外でFXに関する注意点のほんの一例です。
他にも多くの罠があるので、FX初心者の方は十分に気を付けるようにしてください。
SNSでもフォロワーが多いから信頼ができるということは一切なく、フォロワー数の多さはそのアカウントの信頼性には結び付きません。
FX取引で損失が出るのは誰でもあることなので仕方ありません。
しかし、それ以外のところで変なことに引っかかることがないように、初心者の方は特に注意をしてください。
今から15年以上前の、国内口座でも400倍のレバレッジで取引ができた時代にFX取引をスタート。最初に取引をしたのは豪ドル円の買い。
その後は相場から離れたり戻ったりしながら、今ではFXだけでなく日本株個別投資、先物取引、CFDと一通りのものを触る相場ジャンキー。