FXの口座開設には審査があり、申し込み内容によっては口座開設ができない、取引が断られることもあります。
口座開設審査といっても特に厳しいものではないため、多くの場合でFXの口座開設の審査に落ちることは多くはありません。
それでも審査に落ちてしまうことがあるのも事実なので、FXの口座開設ができない理由や、できなかった場合の対処法についてまとめました。
FXの口座開設には審査があり、申し込み内容によっては口座開設ができない、取引が断られることもあります。
口座開設審査といっても特に厳しいものではないため、多くの場合でFXの口座開設の審査に落ちることは多くはありません。
それでも審査に落ちてしまうことがあるのも事実なので、FXの口座開設ができない理由や、できなかった場合の対処法についてまとめました。
目次
ドル円 | ユーロ円 | 取引単位 | キャンペーン |
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0.2銭※ | 0.4銭※ | 1万通貨 | あり |
そもそもなぜFXの口座開設に審査が必要かについては、以下のような理由があるためです。
FX会社ではそれぞれ最低限の利用条件を設けており、条件を満たせない方は口座開設ができません。
また、本人以外のなりすましによる口座開設を防ぐこと、利用者を保護する意味でも、審査を行ってFX取引をしても問題がないかを確認しています。
FX会社によって条件は異なりますが、多くの場合には以下のような条件が必要になります。
海外在住の方や、未成年の方では口座開設ができません。
また、FXの基本はインターネットを通じて取引を行うため、インターネットでやり取りができること、メールの送受信ができることも条件となっています。
他人名義の口座ではFXの取引はできません。
必ず取引をする本人の名義で口座開設を行う必要があるので、口座開設を申し込む際には以下の書類が必要になります。
例えば免許証とマイナンバーカード(通知カードは不可)などとなり、申し込み内容と提出書類によって本人確認を行います。
書類は専用のアプリ等を用いてスマホで撮影し、送信して提出可能です。
FXは自分の資金よりも大きな金額で取引できる「レバレッジ」があるため、比較的リスクの高い金融商品と言えます。
そのため、申し込み時に入力や選択をする資産や投資予定金額等から、FX取引のリスクに耐えうるかを判断して口座開設の可否を決めています。
資産が100万円前後でも問題はありませんが、資産に対するリスクはしっかりと把握しておかないと、口座開設が断られる原因になりかねません。
FXの口座開設ができない、審査に落ちてしまう主な理由は以下の通りです。
FX会社では審査基準を公開していないので、口座開設ができないとしてもなぜダメだったのかを教えてくれません。
しかし、傾向からして口座開設が断られるのは、大体がこれらのうちのいずれかに該当しています。
上に挙げた日本国内に在住や年齢など、最低限の条件を満たしていない場合には口座開設はできません。
FX会社によっては18歳や19歳の方でも口座開設ができるようになっていますが、18歳未満の方は対象外となります。
また、口座開設時のリスクに同意できない方、理解できない場合も、FXの口座開設はできません。
資産の額というよりも、資産に対する投資予定金額が大きすぎる場合には注意が必要です。
FX会社では以下のように口座開設申し込み時に、資産や投資予定金額(投資可能金額)を入力する場合が多くあります。
ここで選択する資産よりも投資予定金額が多い場合などは、あまりにもリスクが高いために口座開設ができなくなることがあります。
また、上の例で挙げたGMOクリック証券の場合には、金融資産は以下のようなプルダウンから選択しますが、金額の並びに注目してください。
一番上が「100~300万円」で次が「300~500万円」と順番に増えている一方で、一番下を見ると「1億円以上」の下に「100万円未満」があるという少し不自然な並びになっています。
順番に並べるなら「100万円未満」が一番上に来るはずですが、この理由としてはGMOクリック証券では外国為替証拠金取引開始基準で以下のように定めているため、100万円未満は選択しづらくしているのです。
100万円以上の金融資産をお持ちであること(法人の場合、資本金または基本財産の額が100万円以上であること)
口座開設受付・申込基準 | GMOクリック証券
わざわざこの「100万円未満」を選択してしまうと口座開設ができないことになります。
一番上にあると確認ミスによって「100万円未満」を選択する人も増えてしまうことから、GMOクリック証券では一番下に配置していると考えられます。
FXの口座開設ができない理由でよく見られるのが、申し込み内容のミスや不備です。
上で触れた資産の選択も含めて、確認をして申し込みをしないと何かで引っかかってしまい、口座開設ができない理由になることもあります。
口座開設時の入力内容自体はそこまで多いものではないので、ミスがないようによく確認しながら進めるようにしてください。
審査と聞くと思い浮かべるのが、ローン審査などで見られる信用情報です。
信用情報とはこれまでのカードやローンの利用履歴を指し、現在ではJICCとCICの2社が指定信用情報機関として情報を取り扱い、加えてKSCと呼ばれる全国銀行個人信用情報センターも同じように信用情報を記録しています。
※ 参考:指定信用情報機関について | 日本貸金業協会
ここに問題があるとFXの口座開設ができない、信用情報に傷が付いているから口座開設が断られたと感じる方もいるかもしれませんが、FXでは関係ありません。
信用情報が確認できるのは本人か、または本人の同意を得た場合のみであり、信用情報機関に情報の共有ができるのは信用情報機関に加盟している会社のみです。
FXの口座開設では信用情報を確認する同意を得る項目はなく、FX会社は信用情報機関に加盟していません。
FX専業会社ではなく株などを扱う証券会社も、信用情報機関に加盟していません。
口座開設の審査では信用情報を確認することはなく、例え何らかの借り入れの履歴があるとしても、それがFXの口座開設審査に影響を与えることはありません。
借金の長期延滞や債務整理などを行うと信用情報がいわゆる「ブラック」の状態になりますが、この状態でもFXの口座開設は可能です。
信用情報を確認しないのでブラックであるかどうかは無関係で、繰り返しにはなりますが借金の有無自体も口座開設審査には関係ありません。
信用情報に問題があって口座開設ができない場合には、借金によって資産がなかったりといった、他の理由が考えられます。
過去にFX会社で何らかのトラブルを起こしており、口座が強制解約などになっていると口座開設ができない理由になり得ます。
信用情報に記録されるわけではありませんが、近年ではFX会社の統合やグループ化が進んでおり、どこかの会社でトラブルがあると、他の会社にまでその情報が社内で共有されている可能性があります。
信用情報に問題がある分には口座開設には影響は与えませんが、過去にFXで何か問題を起こしてしまっている場合には注意が必要です。
FXの口座開設ができなかったとしても、FX取引自体を諦める必要はありません。
口座開設ができなかった場合には、以下のような順番での対処法、解決策が考えられます。
まず考えられるのは、別のFX会社での口座開設です。
別の会社を選ぶ際にはFX専業会社としておいたほうが良いので、それぞれの理由について見ていきます。
ローンの審査などとは異なり、FXの口座開設は1社で審査落ちとなったからといって、他社すべてでも審査に通らないわけではありません。
例えば、GMOクリック証券では上で触れたように100万円以上の資産を必要としていますが、別のFX会社ではそういった基準がないところがほとんどです。
仮に1社で断られてしまっても、別のFX会社なら問題なく口座開設できることも多くあります。
FXの口座開設は何社申し込みをしても審査が不利になることもないので、審査が不安な方はいくつか目星をつけて一通り申し込みをしておくのも良いでしょう。
別のFX会社を選ぶ場合には、株などの扱いがないFX専業会社にしたほうが良い場合があります。
株を扱う会社ではやや審査が厳しめの傾向があり、例に挙げているGMOクリック証券はFXだけでなく株やCFD、投資信託や債券など様々な金融商品を取り扱っています。
また、FX専業会社やFX専用口座のほうが口座開設のスピードが早いのも特徴です。
証券口座の場合には取引開始まで数営業日かかってしまいますが、FX専業会社のFX口座であれば最短でその日のうちの取引が開始できるので、審査の早さも違います。
FX専業会社での口座開設もできなかった場合には、PayPay銀行などのネット銀行のFX口座を使う方法があります。
PayPay銀行の口座を持っていればWeb上の手続きだけでFX口座が使えるようになり、銀行口座からの資金の振り替えでFX取引が始められます。
ただ、ここまで口座開設ができないことは稀なので、実際にはあまり使う機会はありません。
1社で口座開設ができなかったとしても、その後に何社か申し込みをすれば大体は口座開設できます。
FXの口座開設ができなかった場合に、同じ会社に口座開設の再挑戦をすることもできます。
ただ、一度ダメだったのは何かしらの理由があるはずなので、同じ会社に再挑戦するよりは別のFX会社で挑戦をしたほうが口座開設ができる可能は高くなります。
他のFX会社に口座開設申し込みをする際には、以下に挙げる注意点をしっかりと確認をしておきましょう。
FX会社によって口座開設の条件は異なるので、申し込みの前に確認をしてください。
例えば年齢の条件などはFX会社によって異なることが多く、下限や上限で違いがあります。
その他、FX専業会社ではなく証券会社の場合には、口座開設条件に以下のように記載があるなどで、少し厳しめの印象となっています。
一定の投資経験、知識、資力等が必要ですので、場合によっては、外国為替保証金取引口座の開設に応じることができないこともあります。
外国為替保証金取引口座の開設基準は?|SBI証券
こういった点で見ても、口座開設ができなかった場合の再挑戦先はFX専業会社を候補に見ておいたほうが良いのです。
上の引用文にもある通りですが、FX取引ではある程度の資産があるほうが口座開設がしやすくなります。
とは言え、数百万円や数千万円の資産が必要なわけではなく、投資予定金額に対する資産のバランスが重要です。
ただ、ここで入力した金額の通りに取引をしなければならないわけではないので、不安な場合には資産は分かる範囲で入力し、投資予定金額は少額にしておくと良いでしょう。
将来的に大きな金額を取引するつもりでも、とりあえず最初は10万円ぐらいで始めるつもりなら10万円と入力しておけば、資産に対するバランスで口座開設ができない可能性も下げられます。
最も単純で重要なのが、入力内容の確認です。
Webで完結するFXの口座開設申し込みは、特にスマホで手続きをするとどうしてもミスが生じやすくなります。
連絡先などを間違ってしまうと確認の連絡や、口座開設の審査結果の連絡も届かなくなります。
また、あまりにもミスが多い申し込みは信用を落としかねないので、ミスなくよく確認をして申し込みを進めるようにしましょう。
FXの口座開設申し込みでは様々な項目を入力しますが、実際に審査の結果にはあまり関係がない項目もいくつかあります。
そこで悩んでも意味がないので、あまり関係ない項目については知っておくと良いでしょう。
虚偽内容では口座開設ができなくなるので、あくまで正しく入力した際に審査結果にそこまで影響しない項目と捉えてください。
FXの口座開設には仕事の有無は問われません。
無職の方でも口座開設可能で、実際に専業トレーダーなどは法人化をしていなければ世間的に無職という扱いになりますが、口座開設をしてFX取引を行っています。
無職だから口座開設できないと諦める必要はなく、FX取引をするだけの余剰資金があるなら口座開設可能です。
FXの口座開設をしたからといって勤務先に確認の電話や書類が届くこともなく、審査の内容にも特に影響はないので正しく入力してください。
ごまかして入力をする必要もないので、ミスがないように入力すれば問題ありません。
ただ、松井証券などの一部の証券会社では、以下のように勤務先の電話番号が固定電話でないと手続きができない場合があります。
松井証券では証券口座開設後にFX口座を追加で開設する手続きになり、この手順は避けられません。
そのため、勤務先の電話番号が携帯電話のみとなる方は他のFX会社を選ぶようにしてください。
FX専業会社であればこういった制限は設けてない場合がほとんどです。
口座開設フォームの後半には投資目的や、FX会社を選んだきっかけなどを選択することがあります。
これは一種のアンケートのようなものなので特に深く考える必要はなく、思い付いたものを選択しておけば問題ありません。
ただ、気を付けておきたいのは資金の性質や性格といった欄です。
FX取引に使う予定の資金がどのようなお金なのかの質問となり、ここの選択をミスしてしまい、口座開設ができないことも起こり得ます。
基本的に「余剰資金」や「余裕資金」を選んでおけば問題にはならないので、ここだけはよく確認をしておきましょう。
せっかくFXを始めてみようと思っても、口座開設ができないとどうにもなりません。
国内の信頼できるFX会社の口座が開設できないからといって、怪しい海外FX会社を使うなどがないように、口座開設申し込み時の注意点をまとめました。
また、FX口座を開設しておくことのメリットも記載しているので、同じく確認をしておいてください。
FXの口座開設をスムーズに行うためには、1社だけでなく何社か選んで複数の申し込みをしたほうが良いです。
上でも触れた通りFXの口座開設申し込みは複数行ったとしても不利になることはなく、そもそもFX会社同士では他社の口座開設の申し込み状況は分かりません。
例えば3社ぐらいに申し込みをしておくとすると、1社で口座開設が断られても他の2社で口座開設ができれば良いので、FXを始めるにあたって困ることもないのです。
仮に3社全部で口座開設ができても、口座開設や口座の維持にお金がかかるわけでもなく、口座を持っていて何か負担が生じるわけでもありません。
また、FX会社の多くでは新規口座開設者向けのキャッシュバックキャンペーンなどを行っています。
複数の口座を開設しておくことでキャンペーンも多く獲得できるので、何社かの口座開設をするのはお得な面もあります。
FX会社によってスプレッドやスワップポイント、トレードツールやスマホアプリの使いやすさ、注文の執行スピードが異なります。
また、投資金額が大きくなり、注文数量が増えたときにスリッページの発生しやすさもFX会社によって異なるため、複数口座を持って実際に使ってみるのは大きなメリットがあります。
スリッページ(約定力)とは、お客様の注文レートと実際の約定レートに生まれる差のことです。
スリッページが起きる原因と設定方法について|SBI FXトレード
具体的には、注文したときに画面に表示されている価格(注文レート)と、実際に注文が確定する価格(約定レート)が異なる状況を指します。
デモ口座でもトレードツールの操作性は確かめられますが、デモ口座は注文の執行スピードやスリッページの有無がリアル口座と大きく異なります。
実際の環境で確かめてみないと分からない部分があるので、複数のFX口座を開設しておけば自分に合うFX口座も見付けやすくなります。
複数の口座があれば、1社でシステムトラブルなどがあったときでも他の口座でカバーできます。
例えば、買いポジションを持っている状態で急落があった際にメインで使っている口座がダウンしたとしても、他の口座にクイック入金をして同じ通貨ペアを同数量売れば、口座間で実質的に決済ができたことになります。
メイン口座のシステムが戻ってから両口座のポジションを決済すれば、資産に対する損失はある程度は守れるのです。
その他、取引量が増えてくると上に挙げたスリッページが起きるなどで、どうしても不利なレートで約定しがちです。
そういったときに注文数量を別口座と分けることで、1口座当たりの注文数量が少なくなるため、スリッページの発生も抑えられるようになります。
口座開設の手続きはそこまで手間がかかるわけでもないので、口座開設ができなかったときや、できた後の取引のことも考えて、気になるFX会社をいくつかピックアップして申し込みをすると良いでしょう。
今から15年以上前の、国内口座でも400倍のレバレッジで取引ができた時代にFX取引をスタート。最初に取引をしたのは豪ドル円の買い。
その後は相場から離れたり戻ったりしながら、今ではFXだけでなく日本株個別投資、先物取引、CFDと一通りのものを触る相場ジャンキー。